古着はその時代やデザインに込められた背景のストーリーを知るとさらに面白さが増す！
20年という歳月をかけて買い集めた古着だからこそ、若者が手に取れる価格での販売を実現している、古着のプロも足繁く通う【大東京】のオーナー中鉢さんに激レアロックTシャツを10着ご紹介していただきました。
『若者が古着に興味を持ってくれたり、より詳しくなって、変な大人にだまされないで、ちゃんとしたものをちゃんとした値段で買えるようになった方がいい』が信条の中鉢さん、いや、中鉢師匠の古着の見極めアドバイス付きです！
▼ Metallica / Damaded Justice ツアーTシャツ 80's
中鉢さん：METALICAの80年代インディーズ当時のヴィンテージTシャツです。
METALICA、MISFITSなどハードコア・メタル系ジャケットアートの代名詞とも言える、手の込んだドクロでお馴染みのアメリカ人イラストレーター、パスヘッドがデザインしたものです。
予備知識 【METALICA / メタリカ】
1981年結成のアメリカのヘヴィメタル・バンド。世界的に最も成功を収めたメタルバンドとして知られる。
▼ The Rolling Stones ‘80s
中鉢さん：ローリング・ストーンズというと象徴的なベロマークなんですけど、これは相当珍しいレアTシャツ。ボーカルのミック・ジャガーも同じデザインのタンクトップを着ていました。
ローリング・ストーンズのTシャツの中で1,2を争うくらい高いです。
(お値段を聞いてビックリ！さらに驚いたのは他の古着屋さんだと大東京の6倍の値段でもおかしくないこと。気になる方は大東京に足を運んでみてください。)
予備知識 【The Rolling Stones / ローリング・ストーンズ】
1962年結成のイギリスのバンド。現在まで50年以上、1度も解散することなく第一線で活躍を続ける、ロック界の最高峰に君臨するバンド。
▼ SUB POP / NO COMMENT 90’s
中鉢さん：サブ・ポップというNIRVANAが所属していたレーベルの90年代のTシャツです。NIRVANAはやはり人気でうちでもすぐに売れるのですが、これは音楽レーベルというところが通です。
予備知識 【SUB POP / サブ・ポップ】
アメリカのシアトルにあるインディペンデント・レコード・レーベル。ニルヴァーナ、サウンドガーデン、マッドハニーなどグランジ・ロックを代表するバンドの多くが最初に契約したレーベルであり、1990年代前半のグランジ・ブームの立役者とされる。
▼ Duran Duran 80’s
中鉢さん：Duran Duranのメンバーが写っているというのがこのTシャツの良さ。小さくみえますが、メンズのSサイズです。この当時のヘインズって100%コットン製ですごく縮むのでSサイズの中でも小さく見える。実は100%コットンのヘインズっというのも珍しいんです。
予備知識 【Duran Duran / デュラン・デュラン】
1978年イギリスで結成されたロックバンド。今年秋に6年ぶりにニューアルバムを発表予定で現在もなお精力的に活動を続けている。
▼ The Beatles 70’s
中鉢さん：1978年のビートルズのTシャツです。この状態で残っているのがすごいですね。
80年代のものだと首周りの太さや作りが違う。製造企業や年代によって違うのが古着の判別ポイントです。
予備知識 【The Beatles / ビートルズ】
1960年代から1970年にかけて活動したイギリス・リヴァプール出身のロックバンド。20世紀を代表する音楽グループで後の多くのミュージシャンに多大なる影響を与えた。
▼ School of Rock 00’s
中鉢さん：バンドTシャツ特集だけど、映画ものも最近は注目されているので、ロック×映画の変わりものTシャツを1着選びました。これは映画公開当時のもので日本では未発売。めちゃめちゃ面白くて大好きな映画！
予備知識 【School of Rock / スクール・オブ・ロック】
2003年公開のミュージカルコメディ映画。 一流小学校の教師になりすました売れないロックミュージシャンが、厳格な校風のせいで頭が固くなった小学生たちを、ロックを通じて自由に目覚めさせていく姿を描いた大ヒット作。
▼ Pearl Jam ‘90s
中鉢さん：最近だとオルタナティブ系のバンドのTシャツの人気が上がっている。これはオルタナを代表するバンドPearl JamのTシャツで、背面には『9 out of 10 Kids prefer crayons to guns』というメッセージ性の強い文言がプリントされています。小さな女の子が拳銃を手にするかどうか、という社会的なメッセージがこめられています。
予備知識 【Pearl Jam / パールジャム】
90年代にグランジ／オルタナティヴ・ロック・ムーヴメントの寵児として登場し、以降30年近くにわたりモンスター・バンドとして音楽シーンに君臨。
▼ Jimi Hendrix 90’s
中鉢さん：誰もがわかるジミヘン。ジミヘンのバンドTシャツの中でもかなり珍しくて、復刻・偽物がたくさん出回っています。
予備知識 【Jimi Hendrix / ジミ・ヘンドリックス】
1970年に27歳の若さでこの世を去ったエレキギターの神様。エレキギターの観念を根底から覆した・ギターの持つポテンシャルを最大限に引き出すことのできた人物。
▼ Whitney Houston 80’s
中鉢さん：一番輝いていた頃のホイットニー・ヒューストンのTシャツです。裾の丈が上げられちゃっています。普通、この年代のTシャツは裾がシングルステッチなんだけど、ダブルステッチになっていることからわかります。80年代のへそ出しルックブームで上げられちゃっているのでしょう。でも、モノとしては写真もいいし、これも知り合いの古着屋に安すぎだ！と言われましたね(笑)。
予備知識 【Whitney Houston / ホイットニー・ヒューストン】
1985年デビュー。1992年に初主演映画『ボディガード』が公開される。映画のサウンドトラックは、1994年のグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞するなど、高い評価を受け、アルバムからのリカット・シングル「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は自身最大のヒットとなった。
▼ Ozzy Osbourne’80s
中鉢さん：ここまでボックス型Tシャツを紹介してきましたが、最後にラグランのTシャツを一つ。ラグランTシャツって90年代の古着ブームの時に、東南アジアで通常のTシャツをラグランに縫い直して売るっていうのがすごく多かったんです。なので七分丈のラグランって偽物が多いんだけど、これは当時のそのまま。オジー・オズボーンの髪の毛がラグランのところまで印刷されているのが証拠。切り替えが入っているのは縫い直したものですね。
裾は切りっぱなしで、これも当時の七分丈はだいたい切りっぱなしでした。
予備知識 【Ozzy Osbourne / オジー・オズボーン】
イギリス出身のヘヴィメタル・ミュージシャン、シンガーソングライター。
母国の国民的ロック・バンド「ブラック・サバス」及び、自身のソロ・バンドで長きに渡りボーカルを務め、世界的な知名度を誇る。
大東京 中鉢さんのインタビュー記事はこちら
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エディター：上月マキ
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フォトグラファー：Kenya Shiina
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