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ショップ紹介

【鹿児島市・BEER】そのアイテムだけが持つ世界観との出会いを重ね、もっと自分らしく - 古着屋オーナーの"First" Vintage vol. 16

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≪今回取材をしたのはこんなお店≫ 

鹿児島の陸の玄関口「鹿児島中央駅」から歩いて10分ほどのところにある「vintage&collectibles BEER」。アメリカやヨーロッパのヴィンテージ、ミリタリーアイテムを中心に、雑貨や書籍など幅広く取り扱う人気店です。オーナーの山ノ川さんに、オープンの経緯やお店の特徴、古着への想いなどについてお聞きしました。

山ノ川さんの"First" Vintageを教えてください!

最初に購入した古着は‥‥ 【Levi’s 501ブラックのカットオフデニム】

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初めて購入したアイテム、お店やエピソードを教えてください。

中学生のときにLevi’s501をカットオフしたショートパンツを買ったのを覚えています。購入したのは確か地元の古着屋でした。女性がひとりでやっているお店で、小さな建物の2階。当時は服の選び方も買い方もわからず、同級生たちと恐る恐る入って、ぐるりと店内を一周してから何も買わずに出てきました(笑)。

2、3回目にようやく缶バッジを買い、さらに通って501を買ったように覚えてます。当時、学校でも古着好きはそういなかったので、私たちにとって特別な場所。そこで買い物したことが自慢になるようなお店でした。

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古着が好きになったきっかけは?

中学生のとき、姉の影響で青文字系の雑誌を読んでいたのがきっかけです。新品の洋服と古着を合わせてスタイリングする「古着ミックス」の特集がよく組まれていたことから、「ファッション=古着」みたいな感じに。

古着愛をおさえきれず、中学時代からの友人と店をオープン

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お店をオープンしたいきさつについて教えてください!

大学を出たあと、しばらく公務員をしていたんです。職場ではもちろんオフィスカジュアル。古着は趣味と割り切っていたつもりでしたが、着たい服を着れてないことがだんだんしんどくなっていって…。思い切って仕事を辞めることにしたんです。

いつか自分で古着屋をやりたいと思っていたので、転職先に選んだのが、鹿児島市内の有名な雑貨屋さん。長く勤めて勉強するつもりでしたが、いまのテナントを見つけて一目惚れしたのを機に、2021年の9月19日にお店をオープンしました。

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中学校の同級生とふたりでお店を運営されているのだとか?

中学時代、ほぼ同時に古着に目覚め、それからずっといまも変わらず古着愛でつながっている友人です。フリマめぐりをするために一緒にアメリカに行ったり、古着を求めて国内を旅行したり。もちろん、初めて地元の古着屋に入ったときも一緒でした。

「一緒にお店をやろう」と口ではずっといいながら、どこかでふたりとも夢物語だと思っていたんですが、オープンに向けて私のテンションが上がったときに声をかけ、勢いで引っ張ってきてしまいました(笑)

彼女は裁縫が得意なので、いまはリペアやリメイクを担当してもらっていて、布製の看板の刺繍も彼女によるものです。

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店名の由来は?

私がビール好きなのが理由です(笑)。なかなか名前が決まらなかったんですが、その友人から「世界で一番好きなものは?」と聞かれて、とっさに「ビール!」と答えちゃって。「それめちゃめちゃいいじゃん」ってことになり、いまにいたっています。

さまざまな年代のアイテムを幅広く。ヨーロッパのミリタリーアイテムならBEERで

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どういったアイテムを取り扱っていますか?

アメリカものだけでいうと70〜80年代のアイテムが中心で、1〜2割ぐらいが50、60年代のビンテージです。ジャンルでいえば、力を入れているのがミリタリー。鹿児島にはアメリカ古着のお店が多いので、とくにチェコ軍などヨーロッパのものをチョイスして入れるようにしています。「こういうのは見たことない」という声をいただくことが多いので、古着好きな方でもきっと珍しいものを見つけていただけると思います。

また、ヨーロッパのものだとアンティークも扱っていて、ブラウスやワンピースなど、手の込んだ手刺繍をあしらったウクライナの伝統衣装があるのもうちならでは。アメリカ先住民やメキシコのシルバージュエリーなどを多く扱っているのも特徴ですね。

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商品はどのくらいのペースで仕入れていますか?商品選びのこだわりも教えてください!

定期的にまとめてではなく、必要に応じて少しずつ仕入れるようにしています。選ぶ基準は、メンズも含め自分が着たいと思うかどうか。

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お客様の年齢層は?

6:4くらいの割合で男性の方がちょっと多いですね。下は高校生から、上は近所のおばあちゃんやおじいちゃんまで、いろんな年齢層の方に来ていただいています。幅広い方が古着を楽しむきっかけになればと思っていたので、理想に近づきつつある感じですね。

また、最近増えているのがリペアのお客様。風の噂で聞いてやってきたといって、ときどきゴリゴリのビンテージを持ってこられる方も。「鹿児島で古着を直してもらうならここだね」いってもらえるなど、リペアできる店として認知していただいているのはうれしいですね。

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店内の特徴についても聞かせてください。

商品が映えることを意識し、アイテムの色や形が正しく見えるようにと壁を白くしました。また、初めて来店されるお客様でも怖がらずにふらっと入店していただけるよう、店内をとても明るくしています。

インテリアでとくにこだわっているのが照明です。単調で冷たい印象にならないよう、いろんな種類のランプシェードを集めて、かわいらしさと温かみを演出しています。ランプシェードもすべて商品なので、気に入ったものがあればぜひお声かけください!

誰でも気軽に入っていただけるようなお店に

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古着初心者の方に、古着の楽しみ方のアドバイスをください。

直感で選んでしまっていいと思っています。その年代ならではの色だったり生地だったり形だったり。それがきっかけで、いろんなところに広がっていくと思うんです。たとえば、80年代のダウンベストを気に入って買って、それについて調べているうちに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を知り、映画を観てみたらその世界観がすっかり気に入るとか…。そんな思いがけない出会いがあるのが古着のおもしろいところ。最初は気負わずに直感で楽しんでもらいたいですね。

たとえば、この50〜60年代のショールカラーのアクリルニット。私は、ハリー・ポッターのグリフィンドールを連想しました(笑)。こうやってアイテムならではの世界観を楽しんでいただけたらと思います。

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今後、どんなお店にしていきたいですか?

もともと公務員だったこともあって、いまの若い子たちよりは鹿児島のことを広く浅く知っていると思っています。鹿児島観光の拠点となる鹿児島中央駅からも近いので、観光案内所兼古着屋みたいな感じで、地元の方にも旅行者の方にも気軽に入っていただけるような、ローカルなお店になれればいいなと思っています。

あとは、店内でビールを販売して、ビール片手に店内の雰囲気を楽しんでいただくみたいなことも、ゆくゆくはやりたいですね。

とても気さくな人柄で、「鹿児島の古着屋より居酒屋のほうが詳しいんです」と

コミカルな一面も持つ山ノ川さん。古着とビールをこよなく愛する彼女がいるお店なら、きっと一生の思い出になる出会いがあるはず。「古着屋さんはどうも苦手」という方こそ、ぜひお店をのぞいてみてください!

vintage&collectibles BEER

鹿児島県鹿児島市上荒田町23-26 1F

営業時間:12:00〜20:00(金曜のみ16:00〜22:00)

定休日:木曜日

Instagram:www.instagram.com/beer_kagoshima/


エディター:Yoshihiro

ヴィンテージフリークのフリーライター。ファッションEC批評を中心にウェブメディアの幅広い領域で活動中。趣味はひとりで古着屋巡りをすること。好きな食べ物は、うに。

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