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ダイヤモンドとルビーのブローチです。
曲線と直線を組み合わせたアールデコ様式、1930年代頃の
作品と考えられます。

ゴールドの外枠は花を意匠化したものでしょうか。
その内側中央に円を一つ、モチーフを貫くように二本の
直線を左右に渡しています。
正面から眺めると、曲線部分は地金の「面」を、直線の
部分は「線」を意識して見せているのが分かります。
左右対称のシンプルな印象の中に変化を加える、
さりげなくも工夫の伝わる演出です。

モチーフ上に規則正しく配されるのは一石のダイヤモンドと、
当時のジュエリーに多く用いられたシンセティック（合成）
ルビーです。
各石をなるべく地金の主張を抑えた枠留めで仕上げたのも、
作品の端正なイメージを十分に考慮した結果なのでしょう。

ダイヤモンドのクリアな輝きとルビーの鮮やかなピンクは
地金の明るいイエローゴールドと大変よく合っています。
天体や惑星などコズミックな、あるいは少々近未来風にも
思える洒落たデザインです。

フランスでゴールドの検査を受けたことを示す刻印が
確認できます。

年代　　1930年代頃
国　　　ヨーロッパ
素材　　ダイヤモンド シンセティックルビー 18金
サイズ 約3.8cm×1.5cm

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