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【sio】古いものを愛する人が集う街、長野県の古着屋。古いものを受け継ぐ使命を古着に託す。

1 year ago1,454 views

長野県安曇野市で、オンラインをメインに古着を販売している「古着屋sio。まつもと古市やミミ―商店で開催された「MIMIY USED MARKET」などに出店し注目されている古着屋さんです。古着や古道具の魅力に引き込まれ、それを次の世代へとつなぐお手伝いをしていきたいという、オーナーの塩沢さんにお話を伺いました!

始まりは古いものが集まる蚤の市“まつもと古市”から

ーーまず、気になったのが「古着屋sio」という店名です。こちらは塩沢さんのお名前からとったのですか?

塩沢さん:「そうなんですよ。一発で覚えてもらえるように、わかりやすくて短い名前にしたんです。」

ーー覚えやすくていいですね!2022年1月にお店をオープンさせたばかりですが、不定期でまつもと古市に出店していると聞きました。どんなつながりがあったのですか?

塩沢さん:「5年ほど前ですが、古道具を扱っているお店としてまつもと古市に出店させていただいてました。その繋がりで今も続いています。」

ーーどんなものを販売しているのですか?

塩沢さん:「日本のBOROなどの古布を中心に、海外向けにvintage品を販売しています。(BOROの販売は海外のみ)古着屋をはじめて間もないですが、まつもと古市で古着の出店をしたら、反応がよかったのでイベント出店もはじめた感じですね。」

ーーBOROってなんですか?

塩沢さん:「ぼろぼろで土にかえりそうな、日本のお屋敷から出てきた古い布のことです。東北とかに多いんですけど、ボロボロになった布にあて布を繰り返して、針で縫って刺子をして補強していくんです。そうやってできたあて布の部分が、分厚くなっていくのが海外で評価されているんです。」

モノを大切にする、歴史が積み重なっているというハンドワークが、海外にはない日本の文化として注目されてるほか、サスティナブルに貢献していることから海外で評価されるようになったそう。一代二代三代と歴史を受け継ぎながら、一枚の布となるのは、ストーリーがあって素敵です!

ーー古布は何年くらい携わっているのですか?

塩沢さん:「海外に売るのは割と最近なのですが、古道具そのものは10年くらい携わっていますね。」

ーー古道具や古着など、古いものが好きになったルーツはあるのですか?

塩沢さん:「地元は長野県安曇野市で、築120年の古民家に住んでいたこともあって。100年越えのお屋敷から古いものを発掘するのがおもしろいなって感じてたんです。」

ーー長野県は、地域的に古物が盛んなのですか?

塩沢さん:「安曇野は、大きな農家も多いので、お蔵なども多いかもしれないです。お蔵は、湿度や温度が一定で、ずっと置いて置けるので、状態のいい古道具が見つかりやすいんです。」

ーーお屋敷のような古民家が多いのは、わりと長野では一般的なことかもしれませんね。トレジャーハンターのような気持ちになりそう!

塩沢さん:「長野県では、ここ10年くらい古いもののブームが来てますね。例えば、新しくできたカフェなども古材が使われていることがよくあるんです。まつもと古市も7年前から始まったようですよ。」

事実、大手のリノベーション会社が長野に入って来たり、お屋敷が多いという理由で、リノベーションの業者の技術も高いのだそう。古くて価値のある扉や、はりを建具をしっかり残しながらリノベーションするなど上手なのだそう。周りにも、古民家をDIYする友人が多いのだとか。

ーー東京から長野県への移住もおすすめですね。

塩沢さん:「古いものを活かすという文化は、東京より根付いているかもしれないですね。うちの自宅は、祖父の農具蔵をリノベーションしてるんです。薪ストーブを設置するために、夫婦で壁をぶち抜いたり、穴を開けたり!」

なんだか楽しそう!古材を使ったDIYができる物件は、東京ではなかなか見つからないので、こういった住まいに憧れを持つ人は、長野県への移住を検討してみるのもいいかもしれません。

古着屋をはじめたきっかけは

過去の経験と服好きなこと、そして旦那さんとの出会い

ーー古物から古着に方向転換したのはなぜですか?

塩沢さん:「一度東京で5年間アパレルで働いていたことがあり、そこで服のできる過程や服の歴史にのめり込んでいきました。」

ーーそうだったんですね!洋服の中でも古着にしたのはなぜですか?

塩沢さん:「古着はもともと好きで。友人に頼まれて古着のコーデをしたこともあったし、当時働いていたアパレル会社では、デザイナーと一緒に高円寺・中目黒・下北沢の古着屋巡りをしてました。また、アパレル会社での大量生産に疑問を感じたのもあります。新しく作った服を売り切るよりも、古いものから魅力的なものを探して、価値をみんなに伝えていくほうが私には合っていたんです。また、結婚して長野県に帰って、主人が古道具の事業をしていたのも、古着をはじめた理由でもあります。最初に古道具のショップをやっていて、得意なファッションに移行していき、古着に至ったという感じです。」

長野県は、野外のマーケットイベントが多く、行きなれている人が多いそう。ファッションのテイストもナチュラル志向の人が多いと感じるそうです。

自信を持っておすすめできる服だけを厳選してお届け

ーーでは、お店のカラーとしてどんなアイテムをメインにしていますか?

塩沢さん:「心が華やぐような、誰かの特別な一着になりえるか。たくさん着てもらえるお気に入りになれるか。自信を持ってお薦めできるかを常に自問しています。うちは、花柄を得意としていますが、それをメインで打ち出すプロパーのお店ははなかなか見かけないですよね。」

ーー目が行くのは、花柄のワンピースですね!本当に可愛い。こんな素敵な花柄のワンピースを探し出すのは大変ではないでしょうか?

塩沢さん:「仕入れはかなり厳選しています。本当に自信をもっておすすめできるものだけを集めています。」

見てみると、花柄やボタニカル柄なのに落ち着いた雰囲気で、どこか着まわしやすそうなエッセンスが入っているものが多いことに気づきます。ふだん古着を買わない方でも挑戦しやすいように、玄人好みになりすぎないよう気をつけているとのこと。

塩沢さん:「他にも、大人が着やすい古着を提案したいので、ブラウスやアロハもおすすめしていこうと思ってます。派手というよりも、日常に溶け込む着回しがきくようなアイテムをラインナップしています。メンズのアイテムも取り扱っているので、男性のお客様にもぜひ見てもらいたいです。」

ーー価格も安い!

塩沢さん:「お買い物がしやすいようにできる限り、安くしています。最近は、オンラインだと試着ができないので全品返品可能、送料無料にもしました!

こういったサービスの面で、少しでもお客様に寄り添えるお店でありたいと思っています。」

ーーお店は完全予約制なのですね。

塩沢さん:「そうですね。メインはオンラインなんです。

オンラインがメインだと、店頭に並んだ時の風景を考えなくてもいいからこそ、本当に気に入ってもらえそうなものだけに集中して仕入れることができるので。私の対応で、そのお洋服が気に入ってくれるのか、長く着てくれるのか違ってくるので満足してもらえるように心を込めて対応させていただいてます。」

ーーsioの古着を実際に見てみたいときはどうしたらいいですか?

塩沢さん:「完全予約制なので、ハードルが高く感じてしまうかもしれませんね。まつもと古市など出店しているときに覗いてみるのが、「ちょっと見てみたい人」にはちょうどいいと思います。キッチンカーや他のお店も出店してるので、イベントとして気軽に立ち寄りやすいのではないでしょうか。イベント出店は不定期ですが、Instagramで出店情報を発信しています。」

まつもと古市は、通常20店舗出店のうち2店舗くらいが古着屋で古道具が多めなのだそう。飲食店なども多く、立ち寄りやすいので、古着初心者さんにもおすすめです。

古いものでしか出せない味やストーリーを受け継ぐのが使命

ーーもともと古着は好きだったのですか?

塩沢さん:「小さいころから服が好きで、それで上京したのもあります。昔は、派手なカラーやふりふりの服なんかにも挑戦してました。年齢を重ねて思うのは、質のいい洋服も大事だなって思うようになってきて。「古着屋sio」では、大人も着ていただける、落ち着いたヴィンテージの古着を提案したいと思ってます。

ーー古道具と古着で通ずるものはありますか?

塩沢さん:「前の方が使っていたストーリーを私がきちんと伝えていくことで、みなさんに価値を理解していただけるのを実感するのが好きです。ここの傷、洋服のほつれはこういう風にしてできたんだねなど、きちんと伝えないとマイナスになってしまいかねないわけです。そこをきちんと伝えると大切にしようという気持ちを持ってくれます。大切にしたいと思ってくれるのが一番嬉しいですね!ネットショップの商品説明のところには、できるだけ細かく書いて、価値を伝えていけたらと思っています。古いものしか出せない味とかつやとかかすれとか、そこには他にはない特別な価値があるんだよっていう魅力を提案できたらなって思っています。」

古着と人が出会えるマーケット「MIMIY USED MARKET」

ーー古着と人が出会えるマーケット「MIMIY USED MARKET」が7月に開催されました。反響はどうでしたか?

塩沢さん:「もともとミミー商店のオーナーさんが、まつもと古市に出店しているときに声かけてくれたのがきっかけで。」

塩沢さん:「ミミー商店の駐車場に2日間で10店舗のお店がタープを持ち寄って立てていき、古着だけでなくキッチンカーも出しながら開催されました。開催前からSNSでシェアし合ったり協力していたので、他のイベントよりも一体感が生まれた思い出深いイベントでしたね。古着も、動物の古着に特化したお店やスカート専門のお店など特化型のお店が多くて、お客さんが見ても楽しかったと思います。私も、接客方法やお店のポリシー、店づくりの感じなどが参考にできて、とても得たものが大きいイベントでした。」

ーー8月以降のイベント予定は?

塩沢さん:「メインで取りまとめている古着屋さんが声をかけてミミー商店のイベントができたのですが、またやってみたいと話が盛り上がってます。

また、まつもと古市は、毎月やっていて、「古着屋sio」としては都合によって出たりでなかったりです。インスタをフォローいただくと情報が得られるかと。」

ーーそれでは最後に、塩沢さんにとって古着の魅力とは?

塩沢さん:「古着に限って言えば、流行にとらわれない、個性的なファッションが楽しめることが魅力です。」

いろんな時代の一点物という、プライスレスな大人の遊びを「古着屋sio」で楽しんでみてはいかがでしょうか!

気になる商品はVintageCityからとんで購入できるので、覗いてみてくださいね♪

古着屋sio

長野県北安曇郡松川村5995-5

080-3424-1848

営業時間:実店舗は完全予約制で運営

予約はお店までお問い合わせください。

https://vintage.city/users/307555


エディター:桐生奈奈子

Instagram:https://www.instagram.com/happynanako0111/

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