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Culture

ヴィンテージを着て、モダンビルへ行こう。東京あちこち案内

2 years ago1,801 views

平日はオフィスワーカーでうごめく東京のビル群ですが、休日は人が少ない穴場スポット。このご時世、密にもなりにくいビルを散歩するのはいかがでしょうか。

今回紹介するビルは、バブル期以降に建てられたモダンなビルをご案内。ヴィンテージ古着とのコントラストも楽しめる素敵な空間です。「いつもと違う場所に遊びに行きたい」という時に参考にしてみてください。

※緊急事態宣言の際は、不要不急の外出を控えますようお願いします。

新宿NSビル(新宿)

新宿NSビルは、新宿都庁周辺のビル群の1つ。外観はシンプルな高層ビルなんですが、中に入った時のギャップがすごいんです。

1階から30階まですべて吹き抜け。さらに世界一大きい巨大な振り子時計があります。幻想的な空間にうっとり……したところで、展望エレベーターに乗ってください。地上からぐんぐんと上に望む新宿の景色もお見事です。

行き先は29階です。29階には、吹き抜け部分をまたぐ渡り廊下があります。そこから下を覗くと、宙に浮いている感覚になり背筋がぞくぞくします。

そう、NSビルは何度もサプライズがある、エンターテイメント満載のビルです。29階には、レストランもあるのでデートにもぴったりですよ。

SEIKOの振り子時計。よく見ると干支が書かれている。

29階の渡り廊下から見るビルの床面。

NSビルから見る風景は、ビルも緑も多い。

ビルコーディネート

アンティークな振り子時計に合わせて、レースやプリーツがあるクラシカルなヴィンテージが似合いそう。

新宿NSビルの詳細

* 住所:東京都新宿区西新宿2−4−1

* アクセス:新宿駅「南口・西口」より徒歩7分

* 建物設計:日建設計(林昌二)

* 竣工:1982年9月に竣工 

* HP:www.shinjuku-ns.co.jp/

新橋ニュービル(新橋)

「おやじビル」の愛称で親しまれている新橋ニュービルは、サラリーマンだけではなくレトロ好きな若者たちも通う超人気ビルです。ビル1階にあるジューススタンド「ベジタリアン新橋本店」や地下にある喫茶店「フジ」に行くもよし。ゲームセンターでレトロゲームを楽しむもよし。

私のオススメはなんといっても4階の屋上です。繁華街のど真ん中にあるエアポケット的空間であり、なんだかリラックスできるんです。ただし平日の9時〜17時までしか開放していないので、足を運ぶ時は注意してくださいね。

あと新橋ニュービルの反対側にある橋新橋駅汐留口直結の「新橋駅前ビル」も最高です。ぜひ、飲み屋のはしごならぬ、ビルのはしごを楽しんでください。

忙しい東京も、ここだけはゆっくりとした時間が流れている。

ここから見る新橋の風景は、なんだか新鮮。あぁセンチメンタル。

ニュー新橋ビルは、レトロゲームの宝庫。

「フジ」は、珈琲もご飯もおいしい。

ビルコーディネート

雑居ビルには、60〜70年代もののカラフルなワンピースや柄シャツが映えそう。いつもよりちょっと派手な格好も馴染みます。

新橋ニュービルの詳細

* 住所:東京都港区新橋2−16−1

* アクセス:新橋駅日「比谷口・烏森口」より徒歩1分

* 建物設計:松田平田坂本設計事務所

* 竣工:1971年

TOCビル(五反田)

新橋ニュービルの屋上を紹介したついでに、もう一つチルな屋上を紹介させてください。

TOCビルの14階にある屋上です。見晴らしがよく開放的。ここから五反田バレーのビル群と密集した住宅地を眺めながら飲む、自販機のジュースは最高です。体操をしてる人、上半身裸で日光浴してる人、読書してる人、おのおのが屋上でのびのびと過ごしています。

地下はレストランゾーンでレトロな飲食店もたくさん。私は「喫茶マーブル」で昔ながらのナポリタンをいただきました。地下でお弁当を買って、屋上のベンチで食べるのもアリですね。

他にも館内には、不思議なお店が点在していますので、掘り出し物を探してみてください。

TOCは東京卸センターの略。

特に何にもないけど、またそれがいい。

ビルコーディネート

気張らなくてよい普段使いのビルなので、ワーク系の古着を着て、ゆるっとした時間を過ごすのも◎

TOCビルの詳細

* 住所:東京都品川区西五反田7−22−17

* アクセス:五反田駅より徒歩8分/上線大崎広小路駅より徒歩5分

* 建物設計:大成建設

* 竣工:1970年

* HP:www.toc.co.jp/

大森ベルポート(大森)

ビルとの出会いは突然です。たまたまトイレを探しに入ったビルですが、大当たり。外観から想像できない開放的な空間と、線とアーチの美しさに心を奪われました。

大森ベルポートの一番の特徴は、アトリウム(天窓がある大規模な室内広場のこと)。建設当初は、日本最大級のアトリウムだったそうです。補足ですが、今は「新宿住友ビル」が日本最大となっています。

貴族のダンスパーティーが開催されるような気品あふれる空間に高揚します。クリスマスシーズンは、ツリーが飾られ、さらにクラシカルな雰囲気ですよ。

外観はよくあるオフィスビル。

一歩入れば、非日常な空間が出現。贅沢につくろいでください。

いすゞ自動車の本社が入っています。だから”ベル”ポートなのか。

どこから見ても、視覚的に楽しめる。

ビルコーディネート

シックにモノトーンまたは、ヴィンテージのハイブランドを身に纏っても、かっこいいですね。

大森ベルポートの詳細

* 住所:東京都品川区南大井6-26-1

* アクセス:大森駅または大森海岸駅より徒歩5分

* 建物設計:G都市設計/山下設計

* 竣工:1991年

* HP:www.omoribellport.jp/

パレスサイド(竹橋)

最後にいちばん好きなビルを紹介します。毎日新聞社のオフィスであるパレスサイドビルです。なんと建築家は、冒頭でご紹介したNSビルを設計した林昌ニ氏。あの中野サンプラザを設計した方でもあります。

シンメトリーのエレベーターホールやステンレスネットの階段、連続する天井の電球。美しいを通りこして、ユーモラス(遊び心がある)という印象です。ぜひ、いろんな角度から建物内を眺めてほしいです。何度訪れても新しい発見がありますよ。

竹橋駅直結という利便さもあり、ランチできるお店もたくさんあります。私は「赤坂飯店」の坦々麺がおいしくてお気に入りです。

目の前は皇居(パレス)。だからパレスサイド。

ここから見る階段と天井が最高。

宇宙とつながっていそうなスペーシーな空間。

正面から見たり、斜めから見たり。いろんな角度から愛でてください。

ビルコーディネート

ヘアースタイルもセンター分けで、シンメトリーな着こなしが映えます。(とはいえ、かっこいいビルには、どんな服装でも似合いますね。)

パレスサイドの詳細

* 住所:東京都千代田区一ツ橋1−1−1

* アクセス:竹橋駅直結

* 建物設計:日建設計(林昌二)

* 竣工:1966年

* HP:www.mai-b.co.jp/

気になるビルを見つけたら散策しよう

ビルは外の顔と裏の顔で、異なる表情を持っています。いつも通るビルだけど中に入ったら、そこにはワンダーランドが広がっているかも?

そして、お気に入りのビルを見つけたら、その建築家が誰なのか調べて見てください。その建築が設計した他のビルへ行くなど、散歩の楽しみがぐんと広がります。


エディター : 井上ぺるきち

兵庫県出身。書籍の編集者を経て、現在WEBメディアにてコンテンツエディーターとして勤務。趣味の街歩きや純喫茶巡りを生かして散歩ライターとしても活動しています。古着屋や古書店、リサイクルショップも大好き。

www.instagram.com/perukiti/

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