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ショップ紹介

心揺さぶるセッション体験を!カメがシンボルの「下北沢HAKUi(ハクイ)」

2年前閲覧 3,792

導入ショッピングで街歩きするなら、「ここに来てよかった、また覗いてみたい」というお店を一つでも多く知っておきたいものですよね。

オンラインショッピングで洋服を買うのでは味わえない心揺さぶる洋服との出会いや体験が出来る下北沢の古着屋さん「HAKUi」をご紹介いたします。

町田のお店をたたんだ後、2020年下北沢にて再起動

古着ショップが建ち並ぶエリアからは、少し離れた茶沢通りで古着屋を営む「HAKUi」。下北沢にお店を開いたのは2020年11月ですが、その前は町田地域で16年営業していたお店です。経営が厳しくなり、お店を畳んだものの、閉店後は毎日のように付き合いのあるお客様からご連絡をいただき、またお客様に会いたいと思ったのがきっかけでお店を再起動するに至りました。

当時取り扱いの少なかったヨーロッパ古着がメイン

店主の伯井さんは、お洋服に感化された一人として、単純に、お洋服の良さをみんなに伝えたいというのが一番の動機だと語ります。

伯井さん「お店を開店しようとしたその当時の古着界は、古着の価値づけが頻繁に行われていました。もちろん、そういった価値に評価するのもいいのですが、それをファッションに置き換えられてしまうのも少し寂しいと思いまして。ファッションは、本来もっと自分の気持ちを高めてくれるものであるはずなので、そういった不調和なことに固執する文化や考えを少し変えていきたい!という想いがありました。」

お店を開店した15~16年前は、古着といえばアメカジがもてはやされていた時代でもありました。

伯井さん「アメカジブーム絶頂期で、「デニムが100万円、すごい!」なんて評価されていた時代でした。古着は、そういう一部のヴィンテージ好きの人だけが楽しむものじゃなくて、既製品にはない味わいがあるから、そこにフォーカスしてオシャレを楽しんでほしいと思いまして。歴史があり自由度があるヨーロッパ古着をメインに取り扱い、お店を開きました。」

古着文化を一般の人でも自然に親しめるように、当時珍しかったヨーロッパ古着を使ってHAKUiをOPENするに至りました。様々なテイストのヨーロッパ古着を集め、アメカジ優勢だった古着業界で際立つユニークなショップとして古着ラバーから愛されてきました。

HAKUiのシンボルキャラクター「カメのハクちゃん」

入口に入るとまず目につく大きなカメのオブジェこそが、HAKUiのシンボルアイテムです。下北沢は、スピード感ある町ですが、HAKUiは、「ゆったり、じっくり」をあくまでベースに。下北沢を拠点にしつつも、古着屋が密集するメインスポットとは少し離れた場所にお店を開き、スローなことである代名詞的存在「カメのハクちゃん(メス)」をシンボルにリスタートしましました。

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このカメのハクちゃんへの想いはありますか?

伯井さん「ここHAKUiでは、ゆっくり自分と向き合ってほしいと思っています。合理性を追求した姿勢から一線引いてここではゆっくりしてください。」

「2WAYデザイン」や「セットアップ」など、最初から用意された着こなしを訴求する商品が多く出回っていますが、いったん自分で考えてみるのも実はオシャレする醍醐味につながります。自分でひらめいた「ひと工夫」は、何にも代えがたく愛着が沸くものです。

ポケットに収まるサイズ感のハクちゃんが、じっくり成長する姿も楽しみの一つとなるはずです。実際、お客様からハクちゃんへ野菜の差し入れをいただくこともあるのだとか。

スローであることの代名詞であるカメのハクちゃんと一緒に、ここではゆっくりすごしてみてはいかがでしょうか。

五感が研ぎ澄まされる空間作りに注力

シンボルであるカメのハクちゃん以外にも、内装が美しくて居心地がいいのです。無機質なコンクリート調の壁に暖かみのあるウッド調のインテリアやドライフラワーなどが混在し、シンプルながらも、どこかホッとする空間作りにセンスを感じます。

カメがお店に溶け込むように飼育されているだけでもハイレベルですが、このほかにも試着室にアイコニックなキャラクターのマスコットを置くなど、遊び心と落ち着いた雰囲気が入り混じり、ついふらっと立ち寄りたくなる心地よい空間作りを目指しています。

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店づくりには何か思い入れはありますか?

伯井さん「ここでやるセッション」それ自体がこだわりであり、一番注力していることです。

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セッション?詳しく教えてください!

伯井さん「私が大切にしているものは、「情感」です。このお店を通してお客様の心が動く、そのお手伝いをしたいのです。そのための古着選びだったり内装であったり。」

SNSなどが発達し、さらに社会状況的にも、すっかり顔を合わせる頻度が薄れてしまった昨今、一番人々が求めているのは、実際に人と人が対話し、心揺さぶる体験です。

HAKUiの店内は、内装だけでなく、香りや音楽もひと味違います。

伯井さん「香りについては、みんないい香りがするって言っていただいています。」

聞くと、あまり店舗で扱っているのは少ない希少なお香だとか。さらに心地よさのための空間作りとして、ひとつひとつ選んでいるという心意気は、音楽にも表れています。

伯井さん「日頃耳にするような感じの音楽だと、そこにとらわれてしまうので、音楽は英語圏でないものに。意識が音楽に行き過ぎないよう、ふわっと包み込まれているような感じの音楽を選んでいます。」

なかなか想像しがたいかもしれませんが、クリエイティブな音楽です。どこか美術館や展示会に使われていそうな控えめながらもポジティブな音楽が流れています。

その人らしさにエッセンスが足せるワードローブを提案

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古着についてはどうでしょう?

伯井さん「基本的にここでやるセッションがすべてです。パフォーマンスかもしれないのですが、ここで過ごしていただける時間や体験がそもそものが商品で、肌にビリビリくるような感覚だったり、体験や嗅覚、セッションそのものが商品なのです。」

洋服は、言葉選びのようにパーソナリティを表すためのものだといいます。洋服そのものよりも、人が着て、単純に足し算でよくなるだけでなく、相乗倍でよくなるような洋服選びをHAKUiはお手伝いしてくれます。

古着の仕入れも日頃のお客様の顔が思い浮かぶのだそう。この方がコレ着たら似合いそうだな…どこまでもお客様想いの心意気が感じられます。

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初対面ですが、例えば私なら何が似合うと思いますか?

伯井さん「結構、機能的でコットン素材が多いですね。より活かすために、遊びの部分を取り入れてみてはいかがでしょうか。金属やサテン、光沢感など素材感を変えると深みが出ます。」

「洗らえるもの」をメインに機能性を重視するあまり、女性らしさに欠けたスタイルに偏りがち…初対面なのに、手持ちのワードローブを丸裸にされたかのよう。占い師のように的確でドキッとします。

そこで提案されたのが光沢感のあるプリーツスカートやスカーフを取り入れたスタイリングです。手持ちのワードローブに無理なく馴染むので女性らしいアイテムでも抵抗感なく、「やってみたい!」と心が動きます。

あれこれ物色していましたが、伯井さんに「ティアードワンピースはおすすめしないですから安心してください。」と言われた時に分かってるなぁと感心し、もっと伯井さんがおすすめするアイテムが知りたくなってしまうのです。

また、来店客には多くを語ることはないといいます。

言葉少ない中で発せられたことからバックグラウンドを想像して、マッチした洋服をご紹介するスタイルです。お客様の中には、コンプレックスがあるがあまり、持ち味が活かしきれないスタイルに陥ってしまう方もいらっしゃるそうです。

伯井さん「例えば、男の子が脚が短いというコンプレックスがありすぎるあまり、可愛らしい魅力が活かしきれい事があるのです。ウィークポイントよりも、魅力的な部分をフォーカスすることでコンプレックスをかすむことができるんですよ。」

こんなポジティブな意見を持っている伯井さんにどんどん引き込まれていきます。

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好きなものが偏ってしまうことに対してはいかがでしょうか?

伯井さん「スニーカーを20足持ってると21足目がほしくなるものです。ですが、好きなものを活かすための好きじゃないものの存在があることを知って、もっとご自身のファッションスタイルを可能性を広げてほしいです。例えば、ボケが面白いってことはつっこみがあってなんぼじゃないですか。」

似たような服を集めがちですが、そこに一点違ったディテールのものを加えるとオシャレに奥行きが加わります。似た服が多いので、必然的にどんなアイテムにも合わせられることが出来るので、実はカンフル剤のようなアイテムは、コスパの良さにもつながり、ワードローブがまわっていくことになるのです。

オシャレに興味のある人なら、「その人らしいね」と言われるのは最高の誉め言葉ではないでしょうか。その人らしさを引き立てるために、加えるべき要素をピンポイントで教えてくださいます。

「気持ちのピークは買った後。その後が気になります」

お客様を送り出すきは、「またお会いしましょう。」という気持ちになるといいます。

伯井さん「ここで買っていただくことがゴールじゃないので、むしろ買っていただいた後のことが気になります。お客様は、買うためにここに来ているかもしれないのですが、買うことが目的じゃなくて、買うことで、お客様の気持ちを盛り上げてくれているのか?が気になります。お手持ちの愛着を持って集めてきたお洋服がより良くなっていくようになってくれるといいなと思っています。」

「情感のピーク」は買っただけでなく、買ったものを身に着けたときにキラキラしてお出かけすることができたのか…?ただモノを買うだけなら、アマゾンでも出来ますが、それだったら、足を運ぶ意味なんてないです。HAKUiでは、気持ちを揺さぶられるようなストーリー性のある買い物ができます。洋服そのものは見た目ですが、気分や考え方…そういった中身の部分を変えていきたい気持ちが伝わってきます。

確固たる信念を持っている店主の伯井さんですが、いたって謙虚。お客様には、「失礼ながら」とお声かけするそうです。洋服が置いてあるお店ではありますが、洋服を通してちょっと伯井さんと話してみたくなる…そんな気持ちになったので根強いファンがいらっしゃるのが納得できたのでした。

HAKUi

Instagram http://instagram.com/hakui/ 

webのお店  https://hakui.base.ec


エディター : 桐生 奈奈子

www.instagram.com/happynanako0111

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