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カルチャー

モードの先駆者からの贈り物

2年前閲覧 1,545

「今」だからこそできるコーディネート、

「今」じゃないとできないコーディネート。

昔の服を日常着にうまく取り入れることができれば、オシャレの幅が広がるだけでなく自然環境を損なわないいわゆるエシカル消費への貢献まで間接的に叶えられて、それはとても有意義なこと。

しかも自分の好きなようにスタイリングを楽しむってだけで。

頑張って意識高い系に染まろうとしなくとも、ナチュラルに社会貢献に参加できてしまってるなんてちょっとスマートな気分。

リメイクしたり手を加えて新しいものとして再生し利用するもよし、そんな技術やアイデアがなければ手持ちのワードローブに上手にリンクさせていくのが最も手軽な方法。  

年月が経つほど味わいやプレミア感が増すヴィンテージアイテムならば、一点で主役級の存在感を放つもの。

時代遅れと笑う人もいるだろうか。

なにそれちょっといい感じ〜と思う人もいるかもしれない。

そもそもファッションは自由だ。

TPOさえ見あやまらないかぎり、風の吹くまま気の向くままで楽しめばいい。

オシャレの決め手は自分の感性。

何に価値を認めるかは、自分のみ知ること。

アンテナを高く張り巡らせ、自分の「好き」と思えることを多く受信していけたら、きっとご機嫌な毎日。

2000年代、デフレが後押しとなりファストファッションが台頭。

ロープライス設定ながら、最新の流行を取り入れた豊富なバリエーションの商品が短いサイクルで入れ替えられる。

機能的で無難だけれども、街に出ると同じ服を着ている人とそこかしこですれ違う。

ニュースでよく耳にするファストファッションの問題がチラリと頭をよぎる。

短いサイクルで大量生産を可能にするため、生産に関わる人々が過酷な労働条件下に置かれること。

大量生産ゆえの売れ残り、廃棄の問題。

購入者側の無駄買い、愛着の薄さ、捨てることへの罪悪感の低下などなど。

どれも聞いたことのある話程度の意識で、自分自身も加担している1人であるとの実感がない。

ファストファッションがどうのと言う前に、まずは自分の問題だ。

安いから買うのではなく必要だから買う、シンプルに考えよう。

そして「お気に入り」をみつけ大切にしたい気持ちを育もう。

実際、ファストファッションは定番として実用的で使いやすい。

だからといってむやみに買い溜めることや、とりあえず買いにはブレーキをかけて。

自分に問いかけてみよう、その買い置きは不可欠なのかと。

実用品だからこそ装いのベースとして重宝するのであり、そこにプラスαとして、およそ他人とかぶらないほぼ一点モノと言えるヴィンテージものを投入しない手はない。

今にはないデザインやマテリアルが、「お気に入り」となりうる要素になりそう。それによって無難というステレオタイプからの脱出にもなるだろう。

オシャレ雑貨を置いた空間に深みが増すのと同じように、ヴィンテージを取り入れたコーディネートには他の人とはひと味違う、その人らしさを感じられる。

そういう小粋なコーディネートはこだわりや心の余裕を感じ、とても魅力的だ。

いつものデニムスタイルも、アイテムひとつで大きくイメージが変化するもの。

特に靴は個性が大きく主張され、同じコーディネートでも選ぶ靴によって印象がまるで違ったものになる。

スニーカーでカジュアルに、パンプスを合わせてフェミニンな雰囲気を演出、ブーツだとハードにも。

デザインはもちろんのこと素材や装飾、色によってもその印象は大きく左右されてしまう。

どうしても履きたい靴があれば、靴に合わせたコーデになることもよくあること。

色でいうと赤い靴には小さい頃から憧れがあって。

しかしひときわ目立つ大胆なカラーなので、なかなかの勇気が必要だという思い込みが先立っていた。

なぜだか幼い少女のイメージが強く、子供っぽい印象になりやしないかと。

そう、思い込みという勝手な固定観念でファッションの楽しみを自ら狭めてしまっていたことに気づいたのだ、なんてもったいない。

デザイン次第で可愛い方向にもクールにも仕上がるので、シンプルなコーディネートに映える、アクセント使いにピッタリの優秀なアイテムに。

例えばボーイッシュなデニムスタイルに合わせてみる。

ヒールのあるパンプスだとレディーなムード、赤いキャンパス地のスニーカーなら健康的でアグレッシブな雰囲気に、赤い革靴なら辛口のキレイ目コーデといった風にいかようにも印象が変えられる。

自分のキャラクター的に、スイートなコーディネートよりやや強めな印象の辛口系を好む傾向があり、よく履く靴の先は尖りがち。

先が尖っていても赤というカラーマジックによってその印象がまるくなる不思議。

そして堅い印象の革靴に、ふんわりやわらかなニュアンスが加わってなんだかちょっとイイ感じ。

いつものコーディネートに、ほんの少しスパイスを。

赤い色が持つ心理的効果のせいか、明るくエネルギッシュな気持ちになれそう。

ピンクハウスは「人を愛し、生活を愛し、人生を愛するすべての女性に自分らしい時間を約束する」とのブランドコンセプトのもと、他に例を見ないその独特な世界観に憧れる多くの人を長く魅了し続けている。

レースや薔薇やフルーツなどのモチーフが印象的な、女の子が大好きな「カワイイ」がいっぱい詰まったアイテムで、唯一無二の存在感を放つ。

あまりにブランド色が強く、とても着こなせやしないと敬遠しがちだったが最近のリバイバルブームであらためて「カワイイ」を見直すことになった。

ピンクハウスの、オーソドックスな形の鮮やかな赤い靴を一点投入。

作りも丁寧で素材も良く、何より絶妙な具合の赤色がやりすぎない「カワイイ」を一瞬にして完成させてくれる。

全身コーデには自信はないけれど、ポイント使いからなら敷居は高くないかも。

過去の流行をリードしてきたファッション業界のパイオニアの方々は、時過ぎてなお先頭で我々を牽引してくれている、そんな気がする。

バッグやアクセサリーとは違い靴はサイズが合うことが絶対条件なので、usedの靴となるともはや本当の宝探し。

ときめく一足との出会いは、運命。

ヨーロッパにおいてヴィンテージ品とは「現在では手に入りにくい、古くていい感じの、需要の見込める物」といった感覚のよう。

古ければヴィンテージ品、だから価値があるってことじゃなく、誰も欲しがらなければそれはただの「古いもの」。

逆に誰かに認められた価値などなくとも、自分が欲したなら例えそれがただの古着だったとしても値打ちがあるということ。

価値あるモノを持ってる自分自慢がしたいわけじゃないもの。

クラシックしか音楽じゃない?

自分の下手な鼻歌だって、自分がご機嫌ならそれで良し。

フレンチや懐石料理などのかしこまった食事はもちろん素敵だけど、たまには気楽にハンバーガーが食べたくなるように。

ファッションだってもっと気ままに、思うままにおもしろがって生きていけたら。

何年以前じゃないとヴィンテージじゃないとか、古着やリサイクルとはわけが違うとか、服を選ぶ時にそんな知識は私には全然重要じゃなく。

身につけて嬉しい気分になれば、きっとうまく着こなせてるってこと。

T P Oとお天気とフィーリング、決め手はだいたいコレだもの。

ヴィンテージとしての価値がなくたって、今日という日に自分のチョイスで気分を盛り上げるものをまとい出かける。

「Have a nice day!」

今日を生きる自分への応援に。


エディター : 高橋 由衣

www.instagram.com/iii.p_qiii/?hl=ja

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