【岐阜県・APPS】東京で自身のブランドMNKMを立ち上げ、その後、地元美濃加茂市に、こだわりのカフェ兼古着屋をオープン!古着屋オーナーの"First" Vintage vol. 56-
岐阜県美濃加茂市にて、「APPS GENERAL STORE」を展開。
アメリカで一つ一つ買い付けた厳選古着と、こだわりのコーヒーを淹れてくれる、居心地のいい空間が広がっています。オーナーの伊藤様にお話を伺いました!
伊藤さんの"First" Vintageを教えてください!
最初に購入した古着は【80’sアディダストラックジャケット】
ーー 初めて古着を購入したお店やエピソードを教えてください!
伊藤さん:「高校生のときに購入した80’sアディダスのトラックジャケットです。地域限定の雑誌「SpyMaster(スパイマスター)」のストリートスナップを参考に、栄・大須のエリアに古着好きの友人 と行くようになりました。社会人になりしばらく会っていなかったその友人がAPPSに開店祝いに来てくれたのは嬉しかったです。古着屋を目指すきっかけを与えてくれたお礼も言えました。」
ーー洋服はずっと好きだったのですか?
伊藤さん: 「高校生は古着を、大学生のときはハイブランドをよく着ていた時期がありました。その後徐々にドメスティックブランドに戻り、最終的に今は古着で落ち着いた感じです。いろいろな洋服を見てきた中で、古着が一番“出会い”を感じることができて、プライスレスな価値があると思うんです。」
経験とセンスを磨き地元の美濃加茂市で古着屋をオープン
ーー古着屋を始めるまでの経緯を教えてください。
伊藤さん:「新卒はアパレルブランドで働き、その後、地元の国体の準備に携われるということで嘱託職員で公務員に。その後某アイドルの送迎ドライバーをやってみたり…。様々な職種を経験する中で、大学で学んだ英語を使える仕事に就きたい思いが強くなり、28歳のときに地元を離れ、東京へ。そこで出会ったとある社長さんに声をかけてもらい、来週からここで働かないかと声をかけてもらい中目黒のバーで働いたり、青山でショップ店員をしていました。その後、独立して【MNKM(ミノカモ)】というブランドを立ち上げた後に地元でいい物件が見つかり、古着屋をオープンすることができました。上京する前から古着屋をやってみたいという夢があり、叶えることができました。
ーー公務員からドライバーまで様々な職種を経験されていますが、前職の経験で役に立ったことや人脈がいかされたことはありますか?
伊藤さん:「MNKMは、美濃加茂市の頭文字から取って名付け、誕生しました。地元の名前にルーツがあったからか嘱託職員時代にお世話になっていた市役所広報の先輩から、クールビズのポロシャツのデザインをして欲しいと連絡が来たこともあり、思わぬ形で今までの経験が生かされています。」
ーーミレニアル世代のカルチャーを発信しているMcGuffinのYouTubeでお店を紹介したときに、アメリカ旅行中にチョコレート専門店のMinimalの社長さんとコーヒー屋さんで話した(その後何年か経ってから自分の店で取り扱うことができるようになったというのも素敵!)というエピソードや、バーで話していたら就職先を手に入れたなど、コミュニケーション上手な印象があります。
伊藤さん:「ありがとうございます。大学でオーストラリアに留学していて、街中で声をかけられたりする機会が多くて、初対面でも構えずに話せるようになりました。」
ーーお店の由来やコンセプトを聞かせてください。
伊藤さん:「APPSは、Appreciate Storeだったのを略した名前です。感謝を伝えるときに使うAPPRECIATEという言葉が好きで、また、お互いに認め合うという意味もあると知り、お店の名前に使うと決めていました。また、コーヒー屋さんでもあるのでGENERAL STOREをつけました。」
外観は海外のようなラフな雰囲気に仕上げ、シンプルだけど目を引き、伊藤さんのセンスのよさが感じられます。
ーーーグリーンの壁が素敵なお店ですね。ディスプレイのこだわりはありますか?
伊藤さん:「もともと喫茶店だったのですが、ラックを入れてカウンター内の白壁を塗り直した程度でほとんど内装を変えていません。ディスプレイでは、私が好きで実際に関わりのあるものを仕入れています。中でもCLAY HICKSONやMOTTY、NOBODYPHOTOGRAPHYは、関わりの深い方々です。」
伊藤さん:「実家にあったONKYOのスピーカーの上にデニムを置いたりしています。コーヒーを淹れている古着屋でもあるので、家にいるような居心地のいい空間を目指しています。」
こだわり抜いたスペシャルなコーヒー、ジュース、チョコ、アイスを取り揃えているので、カフェのみの利用も大歓迎とのこと。
伊藤さん:「CBDオイルも取り扱っていて、それをいれたコーヒーも楽しめます。
リラックス効果を得られるのですが、コーヒーに入れると、カフェインの副作用を打ち消す効果があると言われています。カフェインのパワーを効果的に活かせて、集中力も上がり、夜寝る際には、CBD本来の効果によりぐっすり眠ることができますよ。」
ネットには載ってない現地の情報を伝えることでより愛着が持てる古着に出会える
ーーアメリカ現地で買付けするときにこだわっていることは?
伊藤さん:「ヴィンテージとかレギュラー古着を問わず自分がカッコいいと思うものを、トータルコーデが楽しめるラインナップで仕入れています。特に、カーゴパンツは、使っていた人の使用感のあるもののほうが味があって好きです。」
伊藤さん:「Tシャツは通年仕入れていて一番力を入れているアイテムです。音楽やカルチャーが好きなので、バンドTシャツや映画Tシャツを買い付けるようにしています。また、ありがたいことに、常連のお客様が増えてきて、次の買付けでは「あの人なら喜んでくれそうだな」と思う古着を想像しながら仕入れるのも楽しみです。」
現地でしか入手できない情報を添えつつ接客してくれるので、より愛着の増す古着を見つけることができるのも魅力の一つ。英語を活かしながら、好きな古着を仕事にした伊藤さんだからこそ、なせるお仕事です。
伊藤さん:「アメリカのディーラーさんから仕入れる際には、服の背景や現地の情報なども伺い、その歴史(バックグラウンド)ごと、お客様にはお伝えしています。その方が、より古着に愛着が湧くし、一緒にお話しできるのが楽しいからです。」
お客様は、10代〜60代とかなり幅広く、古着に興味を持たれている方が多いとのこと。お店のある通りには、タトゥーショップやギャラリー、ほぼ同時期にオープンした雑貨屋さんもあるそうで、少しずつ活気のある通りになっているのだとか。
ーーお客さんからの反応はいかがでしょうか?
伊藤さん:「青山での販売員経験があるからなのか、自分より年上の方に、接客を褒めていただけたこともあり嬉しいです。ご試着された際のアドバイスや、古着の背景を詳しくお伝えすると、勉強になる、とおっしゃっていただけます。」
オーナ伊藤さんのおすすめ古着!!
ーー古着をどういう風に楽しんでほしいですか?
伊藤さん:「お客様それぞれのスタイルでいいと思います。1点でも全身でも!大事なのは、着たときの高揚感。気に入ったものを身に着けているかどうかが大切だと思っています。一つずつすべてに思い入れはあるのですが、3つの古着を紹介します。」
◆コットンパジャマシャツ
本来パジャマなのですが、大判なペイズリーと肌馴染みのいいワインレッドカラーが外着に映える1着。
◆トラックジャケパンセットアップ
当店では、アディダスのものもお取り扱いがある中、変わり種もあります。こちらはNYのブルックリンにレーベル兼ショップを構えるFool’s Goldの2018ssあたりのセットアップ。
◆変わり種Tシャツ
通年売れ筋で、力を入れている音楽系Tシャツから変わり種フェスTシャツもイチオシです!
2024年初旬に買付へ行くのでラインナップにこうご期待!
ーー今後はどういう古着屋にしていきたいですか?
伊藤さん:「家みたいにくつろいでいただきたいです。ここで買い物したり、コーヒーを飲みながら若い子たちが自己表現をしていけるようなスタート地点になれたらいいですね。東京にいた経験もあるので多少なりともアドバイスできるし、私がお客様から学ぶことも多々あります。ここからクリエイティブなコミュニティができたらいいなと思っています。」
2024年初旬に買付けに行くときは撮影班が同行するので買付けの様子をYouTubeで残せるかも?!APPS GENERAL STOREに立ち寄れば、現地で仕入れた他にない情報を得ることができますよ。是非立ち寄ってみてください♪
APPS GENERAL STORE(アップス ジェネラルストア)
岐阜県美濃加茂市太田町1894-2APP'S
営業時間:月火水木金土 午後 01:00 - 午後 09:00
日曜・祝日 午後 01:00 - 午後 08:00
定休日:火・水曜日
※買付やブランド事業の都合により、臨時休業日有り。
電話番号:080-5150-6409
エディター:桐生奈奈子