【馬喰横山・DROOMTUIN VINTAGE(ドロームタン・ヴィンテージ)】宝物のようなヨーロッパ古着が集う夢の庭- 古着屋オーナーの"First" Vintage vol.60
≪今回取材をしたのはこんなお店≫
2023年4月に開業した「DROOMTUIN VINTAGE(ドロームタン・ヴィンテージ)」は、馬喰横山駅から徒歩1分。お花屋さんと一緒のユニークな空間で、店主の愛情が詰まった宝物のようなアイテムが並ぶママのクローゼットのようなドキドキを感じられる場所。ずっと自分のそばにおいて大切にしたい、そんなお洋服を探している方にぜひ訪れていただきたいお店です。
【高萩さんの“First” Vintageを教えてください!】
初めて自分で購入した古着‥‥【ボーイズサイズのネイビーブレザー】
――最初に購入した古着はなんでしょうか。
わたしが初めて自分で購入したのは、ネイビーのブレザージャケットで、学生時代のことです。ちょっとタイトに着こなしたくて、海外のボーイズものでした。それをジーンズに合わせたり、ちょっと甘めのワンピースに合わせたりするのが好きだったと思います。
――高萩さんが古着屋を始めようと思ったきっかけを教えてください。
わたしはもともとアパレル業界にいたんですが、広告代理店出身の夫と二人で、コロナ前にオランダへの移住を計画していました。でも、コロナの影響で断念して、最初はオンラインで古着販売を始めたんです。
――店名の「DROOMTUIN(ドロームタン)」にはどういう思いが込められているんでしょうか。
「Droomtuin」は、オランダ語で「ドリームガーデン」を意味しています。好きな写真家の作品からイメージして付けたのと、宝物を集めた空間のようなお店にしたかったので、コンセプトにしました。ショップカードのイラストでもそれを表現しているんです。
――高萩さんがおしゃれに目覚めたのはいつ頃ですか。
わたしは、こどもの頃、母の服やバッグを勝手に借りてはときどき怒られていました。母が父に買ってもらったカシミヤのニットも気に入って着ていたのを覚えています。母のクローゼットはまさに“宝箱”だったんだなって思います。ファッションに興味をもったきっかけは、母もやはり服とか古着が好きだったところにあるかもしれないです。
※お母さまのお気に入りのエンジェル柄カシミヤニット
最近でいうと、義母が譲ってくれたセリーヌのヴィンテージバッグをすごく気に入っていますし、家族から受け継いだアイテムはとても大切なものです。
――高萩さんのインスピレーションはどこから生まれるのでしょうか。
わたしは現代アートと建築に興味があって、草間彌生や安藤忠雄の作品が特に好きです。旅行先でも建築物やインテリアに目が向いてしまうので、そういうところから影響を受けているかもしれません。
昭和時代の建築にも惹かれます。レトロな要素と現代的なものが融合したデザインが好きなんです。
【古着とお花を同時に楽しめる!ユニークな出会いの空間】
――古着屋が少ないこのエリアにお店を出そうと思ったのはなぜですか。
このエリアは、新しいカフェができたり、フレグランスメーカーが出店したりしていて、これから盛り上がっていきそうな雰囲気が漂っているんです。ご近所の方だけでなく、遠方からカフェ巡りのついでに寄ってくださる方も多くて楽しいんですよ。
――お花屋さんと空間をシェアされているのですか。
ここはもともとフラワーショップだったのですが、そこのオーナーさんが古着が好きで、一方わたしはお花も好きなので、古着とお花を組み合わせたユニークな空間を一緒につくりました。
お花と古着が相乗効果を生んで、「お花を買いに来たついでに服も見る」とか、その逆もまた然りで、リラックスしたスタイルで楽しんいただけたら嬉しいです。
――お店づくりで気をつけていることはありますか。
じつは、お店の窓にペイントしてくださったイラストレーターさんも、服のモデルをやってくれている方も、もともとここのお客さんなんです。そういう不思議なご縁が生まれるような、気軽に立ち寄れるお店になったらいいなと思っています。
【他にはないものを仕入れて、大切にケアする】
――商品はどこから仕入れていますか。
いまは、海外から取り寄せていることが多く、取り寄せの頻度は状況に応じてさまざまです。オランダやベルギーのアントワープ、ブルガリアなどから仕入れています。フランスの子供服やスコットランド製のニットで可愛いものとか、日本のものを仕入れることもありますよ。
――仕入れるときはどんなところにこだわっていますか。
まずは、着心地が良くて状態がいいものを探します。そしてやっぱり他のお店にないものを仕入れるようにしています。せっかくヨーロッパ古着を扱っているので、たとえば柄物とか、ちょっとだけ奇抜なデザイン性の高いアイテム重視で、かつ、デザインは個性的でも色はベーシックなものにするなどで、着こなしやすさにも気をつけています。
――ヨーロッパ古着のいいところってどこでしょうか。
やはり仕立てがいいです。細かいステッチや手編みのニット、刺繍など、独特の風合いがあり、長く着用できるものが多いと思います。
――お洋服の状態を保つために気をつけていることはありますか。
お洋服はすべて、しみ抜きも含めて自分で洗濯しています。洗濯機も使うことはありますが、基本的には手洗いです。特に、ボタンなどは外して洗濯したいですし、繊細なレース部分とか、ニットものとか、傷んでしまわないように、細部にまで注意を払って扱っています。
最近では、洗剤やスチーマーも高品質なものが出てきてますので、手作業でも十分にきれいにすることができるんです。
【長く愛せる一着を選んで】
――古着を着こなすときのアドバイスはありますか。
たとえば、デニムは合わせやすいですけど、実際に試着してみると意外といろいろな着こなしができますよ。たくさん試着してみることですよね、やっぱり。そして目安になるのは、一つのアイテムを買うときに、3パターン以上のコーディネートがパッと思い浮かぶかどうか。そうやってマイルールみたいなものを決めておくといいかもしれませんね。
私自身がアパレルのオンラインストアの出身なのでオンラインストアにも力を入れており、
特にコーディネートで提案してるのがポイントです。古着初心者の方にも取り入れていただけるように、全身古着だけでなく、シンプルなアイテムとも合わせられるようにコーディネートして撮影しているので少しでも参考になったらと思っています。
――高萩さんにとって古着ってなんでしょうか。
古着って、1個1個違っていて、前に他の誰かが使っていたものですよね。だから、代々、受け継がれていくものでもあるわけで、ずっと大事にしていきたいものです。だから、長く着れるものをなるべく集めてますし、結果的にサステナブルにつながるかなっていう気持ちもあります。
今まさにトレンドスポットとして勢いのある馬喰横山で、しあわせな気分に浸れる「DROOMTUIN(ドロームタン)」。自分の魅力を引き出してくれる洋服との出会いがきっとあるはずです。宝物が集まった夢のクローゼットのようなこのお店に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
DROOMTUIN VINTAGE
住所:東京都中央区東日本橋3丁目9−10 高西ビル1階
営業日:火〜日(月曜定休日)
営業時間:12:00〜19:00
Vintage.Cityアカウント:
エディター:鈴木一禾
フリーライター/エディター。企業オウンドメディア向けコンテンツ作成や編集業務に従事。趣味はピアノとマクラメ編み。